「利用者の希望時間に、利用者宅に伺い、身体介助や生活補助をはじめとする介護を行う介護員」のことを訪問介護員(ホームヘルパー)と呼ぶ。
このホームヘルパーは、基本的には施設での業務をこなしながら、訪問介護を行っている場合もある。
社会で活躍しているホームヘルパーの中には、施設での業務と訪問先での業務を見事に両立させている方も多い。
無理なくこの業務が両立できているのはなぜなのかというと、介護施設など介護員が関わる職においては一般的となりつつある「シフト制」を採用した労働時間管理法を行っているからなのだ。
シフト制というとアルバイトのイメージが強く、介護施設においても「フルタイム制」が一般的なのではないかと誤解されがちだが、こうした訪問介護と施設介護の両方の仕事を分業するのにこのシフト制は非常に便利なのである。
まず、介護をする際、ひとつの業務を固定の介護員には任せないことが多い。
というのも、ひとつの業務にひとりの介護員を配置すると、例えば「風呂嫌い」の被介護者が「風呂に入れようとするこの介護員も嫌いだ」というように、作業に対する「苦手」が人物への感情に成り代わってしまい、他業務も滞ることが懸念されるからなのだ。
そしてこれを回避するために業務は何人かが入れ替わり立ち替わりで行い、被介護者はそれぞれ生活リズムが異なるため時間をずらす傾向にある。
そういった理由から、シフトを組む業務体制の方が都合がいいのである。
また、シフトは個人の希望が反映され、派遣先の希望と合致した者が業務を行うため、希望外業務などのストレスもないのである。